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05 若紫(大島本)


光る源氏の十八歳春三月晦日から冬十月までの物語

この帖の主な登場人物
登場人物読み呼称備考
光る源氏 ひかるげんじ
源氏の中将
光る源氏
源氏の君
中将の君
男君
十八歳
参議兼近衛中将
藤壺の宮 ふじつぼのみや
女宮
父桐壺帝の妃
光る源氏の継母
紫の上 むらさきのうえ 若草
若君
初草
兵部卿宮の娘
藤壺宮の姪
尼君 あまぎみ
北の方
祖母上
故尼君
紫の上の祖母
僧都 そうず なにがし僧都
僧都
紫の上の祖母の兄
王命婦 おうみょうぶ 命婦の君
命婦
藤壺宮の女房
左大臣 さだいじん 大殿
大臣
源氏の岳父
葵の上 あおいのうえ 女君 源氏の正妻
頭中将 とうのちゅうじょう 頭中将 葵の上の兄
兵部卿宮 ひょうぶきょうのみや 親王

父宮
紫の上の父
惟光 これみつ 惟光
大夫
源氏の乳母子
良清 よしきよ 播磨守の子

春の野のうらわか草に親しみて
いとおほどかに恋もなりぬる    (晶子)

第一章 紫上の物語 若紫の君登場、三月晦日から初夏四月までの物語

目次 和歌

第一段 三月晦日、加持祈祷のため、北山に出向く

第二段 山の景色や地方の話に気を紛らす

第三段 源氏、若紫の君を発見す
生ひ立たむありかも知らぬ若草を
おくらす露ぞ消えむそらなき
初草の生ひ行く末も知らぬまに
いかでか露の消えむとすらむ

第四段 若紫の君の素性を聞く
初草の若葉の上を見つるより
旅寝の袖も露ぞ乾かぬ
枕結ふ今宵ばかりの露けさを
深山の苔に比べざらなむ
吹きまよふ深山おろしに夢さめて
涙もよほす滝の音かな
さしぐみに袖ぬらしける山水に
澄める心は騒ぎやはする

第五段 翌日、迎えの人々と共に帰京
宮人に行きて語らむ山桜
風よりさきに来ても見るべく
優曇華の花待ち得たる心地して
深山桜に目こそ移らね
奥山の松のとぼそをまれに開けて
まだ見ぬ花の顔を見るかな
夕まぐれほのかに花の色を見て
今朝は霞の立ちぞわづらふ
まことにや花のあたりは立ち憂きと
霞むる空の気色をも見む

第六段 内裏と左大臣邸に参る

第七段 北山へ手紙を贈る
 「面影は身をも 離れず山桜
心の限りとめて来しかど
嵐吹く尾の上の桜散らぬ間を
心とめけるほどのはかなさ
あさか山浅くも人を思はぬに
など山の井のかけ離るらむ
 「 汲み初めてくやしと聞きし山の井の
浅きながらや影を見るべき

第二章 藤壺の物語 夏の密通と妊娠の苦悩物語

目次 和歌

第一段 夏四月の短夜の密通事件
見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちに
やがて紛るる我が身ともがな
世語りに人や伝へむたぐひなく
憂き身を覚めぬ夢になしても

第二段 妊娠三月となる

第三段 初秋七月に藤壺宮中に戻る

第三章 紫上の物語(2) 若紫の君、源氏の二条院邸に盗み出される物語

目次 和歌

第一段 紫の君、六条京極の邸に戻る
いはけなき鶴の一声聞きしより
葦間になづむ舟ぞえならぬ
手に摘みていつしかも見む紫の
根にかよひける野辺の若草

第二段 尼君死去し寂寥と孤独の日々
あしわかの浦にみるめはかたくとも
こは立ちながらかへる波かは
寄る波の心も知らでわかの浦に
玉藻 なびかむほどぞ浮きたる
朝ぼらけ霧立つ空のまよひにも
行き過ぎがたき 妹が門かな
立ちとまり霧のまがきの過ぎうくは
草のとざしにさはりしもせじ

第三段 源氏、紫の君を盗み取る
ねは見ねどあはれとぞ思ふ武蔵野の
露分けわぶる草のゆかりを
かこつべきゆゑを知らねばおぼつかな
いかなる草のゆかりなるらむ
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